
感染症の川口医師会基準
子供の伝染病と登校基準
子供の伝染病は衛生環境や栄養状態の改善、予防接種の普及、治療の進歩等により以前に比べると少なくなってきました。しかし、ヘルパンギーナや手足口病などの夏風邪、インフルエンザ、伝染性紅斑(リンゴ病)、溶連菌感染症などまだまだ流行する伝染病も少なくありません。
病気は治療もさることながら予防に努めることが大切です。特に学校のような集団で生活する環境では病気にかかったら、本人の治療がまず必要なことは当然ですが、他の人に移さない注意も大切です。
そこで学校では学校保健法によりいろいろな伝染病の登校基準(出席停止期間)が定められています。
ここでは平成11年4月1日に改正された「学校保健法施行規則」から日常良く見られる伝染病を中心に登校基準について多少の私見も交えながら書きます。
1.麻疹(はしか)
発疹に伴う発熱が解熱した後3日を経過するまでは出席停止とする。麻疹は以前に比べ少なくなりましたが時々小規模な流行があります、肺炎、脳炎など重い合併症を起こすことがあり侮れません。
予防接種が最も良い予防法です。7歳半までは無料で受けられます、それ以降でも有料ですが受けられます、ぜひ受けておきましょう。
2.流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)
耳下腺の腫脹が消失するまで、実際には10日前後かかります。アメリカでは耳下腺腫脹後9日までが推奨されています。
予防接種がありますがまだ無料化はされていません。
3.風疹
発疹が消失するまで。風疹は妊娠早期の妊婦がかかってしまうと赤ちゃんに先天性風疹症候群と呼ばれる先天異常がみられることがあります。
このため以前は中学3年生の女子を対象に学校で集団接種されていました、しかし現在は男女を問わず7歳半までが無料接種となっています、
この変更の影響か麻疹に比べ接種率は低く問題になっています。麻疹同様、7歳半以降でも有料で受けることができます。
4.水痘(みずぼうそう)
全ての発疹が痂皮化(かさぶたになる)するまで。予防接種がありますがまだ無料化にはなっていません。
5.流行性角結膜炎(はやりめ)
目の症状が軽減してからも感染力の残る場合があり、医師が伝染の恐れがないと認められるまで。6.咽頭結膜熱(プール熱)
発熱、咽頭炎、結膜炎などの主要症状が消退した後2日を経過するまで。7.溶連菌感染症
適切な抗生剤治療が行われていればほとんどの場合24時間で伝染の恐れはなくなる。実際には有効な抗生剤服用後2日間程度出席停止とすることが多い。8.百日咳
特有な咳が消失するまで。9.インフルエンザ
解熱した後2日を経過するまで。ただし、抗インフルエンザ薬を投与した場合、は解熱した後3日を経過するまで。10.手足口病、ヘルパンギーナ、伝染性紅斑
発疹の有無に関わらず全身症状の安定したものについては出席停止の必要なく登校可能。11.マイコプラズマ感染症
感染力の強い急性期(発熱、激しい咳など)が終わった後、全身状態が安定すれば登校可能。12.流行性嘔吐下痢症(ウィルス性胃腸炎)
下痢、嘔吐症状が消退した後全身状態の良い者は登校可能。13.アタマジラミ
通常出席停止の措置は必要ない。本人が治療するとともに集団発生の場合は全員一斉の治療が必要。予防はタオル、ブラシなどの共有をしない。14.水いぼ(伝染性軟属腫)
多数の発疹のある者については、水泳、プールでビート板や浮き輪、タオル等の共有をしない。原則は治療。15.とびひ
通常出席停止の必要はない。化膿した部位から移るので触らない。以上述べました伝染病の登校基準はあくまで目安です、個々のケースで登校の是非は変わってきます。
実際に病気のお子さんを診ている医師の意見が最も重要で、優先されることはいうまでもありません。
学校で予防すべき伝染病及び出席停止の 期間の基準の見直しについて
| 対象疾病 | 出席停止の期間の基準 | |
|---|---|---|
| 第1種 | エボラ出血熱 クリミア・コンゴ出血熱 ペスト マールブルグ病 ラッサ熱 急性灰白髄炎 コレラ 細菌性赤痢ジフテリア 腸チフス パラチフス |
治癒するまで |
| 第2種 | インフルエンザ 百日咳 麻疹 流行性耳下腺炎 風疹 水痘 咽頭結膜炎 結核 |
解熱した後2日を経過するまで 特有の咳が消失するまで 解熱した後3日を経過するまで 耳下腺の腫脹が消失するまで 発疹が消失するまで すべての発疹が痂皮化するまで 主要症状が消退した後2日を経過するまで 伝染のおそれがなくなるまで |
| 第3種 | 腸管出血性大腸菌感染症 流行性結膜炎 急性出血性結膜炎 その他の伝染病 |
伝染のおそれがなくなるまで |








