表示文字サイズ変更 小さく 通常 大きく
会員専用ページログイン
川口市医師会のご案内 病院・医院紹介 新規開業者へのご案内 健康情報 救急情報 検診情報
健康講話

2010年の記事

2010/12/ 3

感染性胃腸炎について

川口医師会内科部会
(医)東峰会 粂川内科医院 理事長 粂川幸雄

 ノロウィルスに代表される感染性胃腸炎は毎年11月~4月に好発する。症状は7割が急性胃腸炎(吐き、くだし)であり、3割がかぜ様症状(せき、のど痛、はなみず)を伴なう。
また1割には38度代の発熱もある。体力の弱い小児や高齢者に発症し易く感染力が強い。
このウィルスは4度の水中で2ヶ月、室温で2週間生きている。熱に強く殺菌するには85度で1分間かかる。酸にも強く通常の胃液中では失活せずに生きていられる。

 この様なウィルスには以下の対処法がよいとされている。

①患者の吐物や便の処理にはマスクをし手袋をする。
②吐物は0.1%次亜塩素酸Na消毒液(漂白剤)を浸み込ませたペーパータオルで取り除きそのまま捨てる。
③患者の触れたタオル、ドアノブ等は上記の消毒液で清拭する。
④処理後は手洗いを徹底する。

以上の点に注意しながら心身の安静を心がけ、やわらかくて消化の良いものを食べて胃腸を休ませて下さい。
また、おう吐、下痢が強く体液のロスが大きい時はスポーツドリンク等で電解質を少しずつ分けて補充しましょう。
症状の強い場合は医療機関を受診して下さい。

 
 
2010/11/ 1
川口医師会泌尿器科部会会長
 
(医)社団埼仁会 埼仁クリニック
理事長 荒 隆一

"過活動膀胱"について Overactive Bladder(OAB)

"おしっこをしたいと思うと、もう我慢ができずトイレにかけこむ!" 
"時に尿が漏れてしまう!"
"昼夜の排尿回数が多く、睡眠不足など生活に支障をきたしている!"

この様な状態が"過活動膀胱"で、膀胱に尿がたまりにくくなる畜尿障害の症状です。

単なる加齢(Aging)による骨盤底脆弱化や膀胱の筋力低下だけではなく、脳血管障害・認知症(アルツハイマー病含)・パーキンソン病・脊髄疾患・多発性硬化症・頸椎症・脊椎管狭窄症・前立腺肥大症など多様な病気によっておこり、高齢化社会の日本では40才以上の男女・7人に1人、1000万人をこえる人が悩んでいる病気です。

過活動膀胱は睡眠不足・活力の低下に加えて精神的負担が重く、仕事・家事など生活全般のQOLを低下させ、ひいては対人関係にも支障を及ぼします。

次のスクリーニングテストをチェックして下さい。

□ 尿をする回数が多い
□ 急に尿がしたくなって我慢が難しいことがある(尿意切迫感)
□ 我慢ができず、尿をもらすことがある

チェックが1つ以上ある人は過活動膀胱の可能性があり、尿意切迫感(Urgency)が週1回以上で、頻尿(1日8回以上)と夜間頻尿(排尿のため1回以上起きる)の愁訴があれば過活動膀胱と診断されます。前立腺肥大症患者の50~75%が過活動膀胱といわれます。

過活動膀胱は①行動療法と②薬物療法との併用で治療します。

行動療法としては、トイレ習慣の変更・トイレ環境の整備・着衣の工夫などの生活指導、膀胱訓練や理学療法の骨盤底筋訓練等があります。
薬物療法は過活動膀胱治療の根幹で、その主役は抗コリン薬・現在5種類の薬があり、いずれも有効性が認められています。
しかし抗コリン薬はその抗ムスカリン作用の副作用に注意が必要です。便秘症・唾液減少による口内乾燥や眼圧が上がることがあり、閉塞隅角緑内障の人などには使用できません。

市民の皆様! "過活動膀胱"の不快な症状を年のせいとあきらめないで、主治医や泌尿器科医に是非ご相談ください!!

 
 
2010/10/13
川口医師会外科部会
 
医療法人社団 杉浦医院 理事長
杉浦敏之

進化を続けている痔核の手術

 痔核に対する手術は「痛みが辛い」と思われている方も多いと思います。しかし、最近は痛みが少ない方法が開発されてきています。以前からある手術は「ミリガン・モルガン法」が主流で、痔核自体を摘出するものでした。この方法は痔核を摘出することによりできる傷を一部開いたままにしておく必要があるため術後の痛みがあり、特に排便時には辛いものでした。

それに対し、最近はPPH (Procedure for Prolapse and Hemorroid)や痔核硬化法が開発され、術後の痛みはかなり軽減されるようになって来ました。PPHは痔核上流の直腸粘膜を器械で縫い縮めると同時に痔核への血流を遮断することにより、痔核を小さくしてしまう方法、また硬化法はその名のとおり痔核に硬化剤を注射して小さく固めてしまう方法です。

双方とも痔核そのものを摘出せず、また開いたままの傷がないため痛みが少なくなりました。

川口市内にもこのような方法を行っている基幹病院がありますので痔核でお悩みの方は問い合わせてみることをお勧めします。